4. 萩姫 ( はぎひめ ) 化粧 ( けしょう ) の井戸( 西稱寺 ( さいしょうじ ) )

 倉津安房守 ( くらつあわのかみ ) の 娘萩姫が使用したといわれる 古井戸 があり、時代を 映 ( うつ ) した 水面は今も水を 湛 ( たた ) えている。萩姫も仏教信仰が厚く、蔵増城 跡 ( あと ) に寺を建てることを望んでいた。

  廃城 ( はいじょう ) ( 元和 ( げんな ) 8 年、 1,622 年)の 後 ( のち ) (文化年間 1804 〜 1818 )に 西稱寺 ( さいしょうじ ) が 開山 ( かいざん ) された。西稱寺は元々山口に 庵 ( あん ) があり、四世のとき山形の 専稱寺 ( せんしょうじ ) 向かいに西稱寺として移り、六世のとき 寺号 ( じごう ) を 授 ( さず ) かり当地に開山した。

 西稱寺 ( さいしょうじ ) のお 御堂 ( みどう ) の前では、銘木「 臥龍 ( がりゅう ) の松」を見ることができる。松という樹種でありながら、雪に風に、類の無いしなりをもって耐えており、生きる強さを教えてくれる。