6.土肥 ( どい ) 半左衛門 ( はんざえもん ) の墓( 1603 頃)

 西常得寺の 蟠形杉 ( ばんけいすぎ ) の下に 層塔 ( そうとう ) (注 1 ) と見られる 墓碑 ( ぼひ ) がある。伝えによると、最上 川辺 ( かわべ ) で 死んでいた 侍 ( さむらい ) を寺に 葬 ( ほうむ ) ったが、 後 ( のち ) に 最上義光 ( もがみよしあき ) の 家臣 ( かしん ) 土肥半左衛門であることが分かった。土肥は元々 上杉 ( うえすぎ ) 家家臣で、 後に最上家家臣として活躍した。

 土肥は義光の長男 義康 ( よしやす ) 謀殺 ( ぼうさつ ) に深く関 ( かか ) わっているという説があるが、何故 この地で死んでいたのか、この寺に葬られたのか明らかではない。

渡邉政氏「蔵増の歴史」より)

(注 1 )層塔:三重、五重、七重などの仏塔。

<- 土肥半左衛門の墓 層塔の一種